マイルチャンピオンシップの前哨戦スワンステークスが10月12日京都競馬場芝1400mで行われます。
今回はスワンステークスの出走馬について考察をしていきます。
2025年回顧
1着オフトレイル(5人気)牡4(57.0kg)菅原明良
2着ワイドラトゥール(12人気)牝4(55.0kg)北村友一
3着ランスオブカオス(4人気)牡3(55.0kg)吉村誠之助
昨年は5番人気のオフトレイルが差し切り勝ち。2着は12番人気ワイドラトゥール、3着は4番人気ランスオブカオスが入り、3連複30920円、3連単168,690円のやや荒れた結果に。
1番人気は条件戦を勝ち上がってきたワールズエンドは8着、2番人気は朝日杯FSの勝ち馬アドマイヤズームは6着、3番人気のウインマーベルは4着と馬券に絡むことはできなかった。
過去10年間で3番人気以内の馬が1頭も馬券に絡めなかったのはこの2025年と2024年、2023年、2022年の4回で、なんと直近4年間は連続して3番人気以内の馬が馬券に絡めていないという結果に。2022年以降は潮目が少し替わったということか、人気薄もしっかりとケアしていかなければなりません。
レース分析(能力、舞台適正、展開評価)
①能力評価
能力評価の面では重賞での好走実績が重要になりますが、重賞以外からの勝馬も過去10年間で3頭出ており、勝馬含めて3着内に6頭が前走重賞以外から出ています。必ずしも前走が重賞という訳ではなく広く見極める必要がありそうです。
1200mより「1400~1600m実績」を重視したい
【スワンS勝馬の1400~1600mの重賞実績(レース前)】
2025年オフトレイル(ラジオNIKKEI賞1着、関屋記念2着、スワンS2着)
2024年ダノンマッキンリー(ファルコンS1着)
2023年ウイングレイテスト(京王杯AH2着、デイリー杯2歳2着)
2022年ダイアトニック(阪急杯1着、京都金杯2着、スワンS1着)
2021年ダノンファンタジー(阪神C1着、ヴィクトリアマイル5着、ローズS1着、優駿牝馬5着、桜花賞4着、チューリップ賞1着、阪神JF1着、ファンタジーS1着)
2020年カツジ(マイルCS4着、NZT1着)
2019年ダイアトニック(実績なし)
2018年ロードクエスト(京成杯AH1着、NHKマイルC2着、スプリングS3着、ホープフルS2着、新潟2歳S1着)
2017年サングレーザー(デイリー杯2歳S3着)
2016年サトノアラジン(京王杯SC1着、マイルCS4着、富士S2着、エプソムC2着、ラジオNIKKEI賞3着)
過去の勝ち馬を見ると非常に面白く、スプリンタータイプではなく1400m適性が明確だった馬が
ダイアトニック
ダノンマッキンリー
サトノアラジン
サングレーザーなど。
一方で、マイル~中距離実績のある馬が1400mで能力を発揮するケースも多く、2025年のオフトレイルも1800mのラジオNIKKEI賞勝ち馬。つまり「1400m専門馬」だけを狙うレースではないと考えた方が良さそうで、むしろ、1600mで少し足りない馬が1400mでパフォーマンスを上げるというパターンはかなり魅力的です。
②舞台適正
過去のレースを見ていると、京都競馬場外回りコースらしく3~4コーナーにかけての下り坂をうまく利用して、直線で後方から差し切るレースが頻発しています。さらに言うなら直線で外に出して伸びる馬が非常に目立ちます。そのため、内でじっとしている馬より、直線でスムーズに加速できる差し馬を特に評価したいです。
先行できる実力馬でも後方から差し切られるレースが多く(2025年ワールズエンド、アドマイヤズーム 2024年ウインカーネリアン)、基本は差し・追込有利なレースと言えそうです。過去10年間でも逃げ、先行で勝ち切ったのは2020年のカツジ(逃げ)、2022年ダイアトニック(好位)、2023年のウイングレイテスト(先行)ぐらいで基本は差し有利の後方勢の台頭が非常に目立っています。
逃げ、先行馬の場合には、1400mで最後まで脚を残せる馬を評価した方が良さそうです。
枠番別成績
- 1枠: 出走19頭【0-2-3-14】(連対率10.5% / 複勝率26.3%)
- 2枠: 出走19頭【4-3-0-12】(勝率21.1% / 連対率36.8% / 複勝率36.8%)
- 3枠: 出走19頭【0-1-2-16】(連対率5.3% / 複勝率15.8%)
- 4枠: 出走19頭【1-0-1-17】(連対率5.3% / 複勝率10.5%)
- 5枠: 出走19頭【1-1-1-16】(連対率10.5% / 複勝率15.8%)
- 6枠: 出走20頭【1-0-1-18】(連対率5.0% / 複勝率10.0%)
- 7枠: 出走27頭【1-1-1-24】(連対率7.4% / 複勝率11.1%)
- 8枠: 出走28頭【2-2-1-23】(連対率14.3% / 複勝率17.9%)
馬番区分別成績
- 01〜04番(内): 出走40頭【4-5-3-28】(複勝率30.0%)
- 05〜08番(中内): 出走40頭【2-1-4-33】(複勝率17.5%)
- 09〜12番(中外): 出走39頭【2-2-1-34】(複勝率12.8%)
- 13番以上(外): 出走51頭【2-2-2-45】(複勝率11.8%)
【枠番・馬番の分析結論】
- 2枠および「馬番1〜4番」が抜けて好成績を収めています。勝ち馬10頭中4頭が2枠から出ており、複勝率は30%を超えます。
- 7枠・8枠や「13番以上」の外枠は、頭数が多いこともあり複勝率が10〜11%台まで落ち込みます。内ラチ沿いをロスなく立ち回れる内馬番が明確に有利な構造です。
前走別成績
GI:出走41頭【3-3-4-31】(連対率14.6% / 複勝率24.4%)
(安田記念1勝・複勝率25.0%、スプリンターズS1勝・複勝率18.8%、ヴィクトリアマイル1勝・複勝率50.0%)
G2:出走26頭【0-3-2-21】(連対率11.5% / 複勝率19.2%)
(京王杯SC0勝・複勝率33%、セントウルS0勝。複勝率14.3%)
G3:出走48頭【4-2-2-40】(連対率12.5% / 複勝率16.7%)
(関屋記念1勝・50.0%、京成杯AH2勝・14.3%、中京記念0勝・複勝率0%)
リステッド:出走23頭【2-1-1-19】(連対率13.0% / 複勝率17.4%)
(朱鷺S L0勝・28.6%)
リステッド除く:出走32頭【1-1-1-29】(連対率6.3% / 複勝率9.4%)
前走距離別
1200m:出走57頭【3-3-2-49】(連対率10.5% / 複勝率14.0%)
(重賞:2勝複勝率14.0% 非重賞:1勝複勝率14.3%)
(重賞で3着内(0勝・複勝率12.5%)4着以降(2勝・複勝率14.3%))
(非重賞で3着内(0勝・複勝率25.0%)4着以降(1勝・複勝率10.0%))
1400m:出走37頭【2-2-2-31】(連対率10.8% / 複勝率16.2%)
(重賞:0勝複勝率22.2% 非重賞:2勝複勝率14.3%)
(重賞で3着内(0勝・複勝率33.3%)4着以降(0勝・複勝率16.7%))
(非重賞で3着内(2勝・複勝率26.7%)4着以降(0勝・複勝率0.0%))
1600m:出走59頭【5-3-4-47】(連対率13.6% / 複勝率20.3%)
(重賞:5勝複勝率24.5% 非重賞:0勝複勝率0%)
(重賞で3着内(2勝・複勝率37.5%)4着以降(3勝・複勝率22.0%))
(非重賞で3着内(0勝・複勝率0.0%)4着以降(0勝・複勝率0.0%))
予想
【1列目】
◎ミニトランザット
【2列目】
◯ジョイフルニュース
▲オフトレイル
☆ダイヤモンドノット
✖ワイドラトゥール
【3列目】
△アイサンサン
△サンダーストラック
△スズハローム
△ララマセラシオン
△マイネルチケット
有力馬・人気馬評価
オフトレイル(牡5)58.0kg 菅原明良
父Farhh(ヌレイエフ系)母父Rose trail(ミスプロ系)
昨年のスワンSをコースレコードで勝利した後のマイルCSで4着と好走。3歳時にはラジオNIKKEI賞を勝利しているようにマイル~中距離まで走れる能力があります。昨年マイルCSは0.4秒差の4着、今年の安田記念は0.2秒差の6着とマイルG1でも好勝負をしており近走の能力としてはメンバー内でも最上位。
京都競馬場は3-3-1-2と複勝率77.8%。スワンSは24年2着、25年1着と京都コース、1400m適正を発揮しており舞台適正も高いです。
舞台適正、能力、ローテーション的に一番信頼できますが、今年は斤量が昨年より+1kgは懸念材料。これまで58.0㎏での出走馬は0-1-1-2と良いとは言えないため軸又は相手のどちらにするかは検討が必要です。
スズハローム(牡6)57.0kg 藤懸貴志
父サトノダイヤモンド(ディープ系)母父ローレルゲレイロ(リファール系)
24年のスワンSでは二番人気に推されながら15着と大敗。その後、阪急杯12着、京王杯SC11着と1400mの重賞での成績は良くありません。
しかし、今年は洛陽S、ダービー卿CTで見せた末脚が強烈で、洛陽S(1600m)ではスワンSと同じ京都外回りコースで大外から32.7の上がり最速で差し切り勝ち。続くダービー卿CT(1600m)では稍重の中最後方からこちらも上がり最速の33.8で差し切りました。再現性があるかは検討の余地はあり展開の後押しが必要となりますが、はまれば1番強い競馬をするのはこの馬かもしれません。
前走の安田記念では相手も強い中で思うような展開にならず17着と大敗を喫しましたが、京都コースに変わるのはプラス材料と言えます。
展開に左右されやすい気はあるりますが、スワンSでは差し馬の台頭が目立ち、さらに成績の良い2枠発走のため穴として押さえておくべき1頭と判断します。
マイネルチケット(牡4)57.0kg 津村明秀
父ダノンバラード(ディープ系)母父マツリダゴッホ(サンデー系)
重賞勝ちはありませんが、2走前の京王杯SCではワールズエンドに0.3秒差の3着、前走パラダイスSでは最重量57.0kgながら好位から差しきり勝ちと1400mの早い時計に対応できていますがいずれも東京コース。
京都ではオープンと3勝クラスの1600mのレースをいずも2着と勝ちきれてはいないのは気になります。
持続型の脚を使えるので東京や中京などの長い直線で早めに抜け出す方が合っている印象で、瞬発力としてはやや物足りない印象で、後方からの台頭がある京都外回りでは差し切られる可能性があるので3列目までの評価です。
ウインマーベル(牡7)57.0kg 松山弘平
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系)母父フジキセキ(サンデー系)
重賞4勝のうち3勝を1400mからあげており1400mの重賞実績が最も高いのはこの馬。2024年のマイルCSでは3着に入るなどG1でも存在感を発揮しています。しかし、直近の重賞勝利は24年5月の京王杯SCから遠ざかっており、7歳という年齢からも能力の上積みは期待できず、むしろ勝ち切るまでは難しい印象です。
スワンSでは過去2回出走しており、5着と4着と大きく負けてはいないが、好位から差し切られる形と前で残られる形と決め手に欠けるレースとなっています。舞台適性としては△の扱いです。
さらに、今回は昨年のマイルCS以来の11カ月ぶりのレースとなり状態面も未知数なところもあり、買いづらいと言わざるを得ない。
ワイドラトゥール(牝5)55.0kg 北村友一
父カリフォルニアクローム(APインディ系)母父アグネスタキオン(サンデー系)
25年の愛知杯を勝利し、昨年のスワンSでもオフトレイルにクビ差の2着で、レコードタイムをこの馬も記録している様に能力は評価できます。マイルCSやヴィクトリアマイルでは大敗していますが、1600mのマイルG1では足らなくても、スワンSの条件では強さを発揮できる可能性が高いです。
京都外回り1400mでは2勝をあげており、後方から差しが優勢もこの馬には合いそうです。また、今回北村友一に戻る事もプラスになります。2列目評価とします。
エリカエクスプレス(牝4)55.0 武豊
父エピファネイア(ロベルト系)母父ガリレオ(サドラーズウェルズ系)
重賞勝鞍はフェアリーS(中山1600m)のみですが、クラシックと古馬での重賞戦績でも能力がある事を示している。桜花賞は差し馬が台頭する展開であったが、先行する馬では唯一掲示板を確保すると、秋華賞では逃げてエンブロイダリーに0.1秒差の2着と京都コースでも好成績を収めている。
古馬となった今年はG1含む3戦で全て4着と大きく負けてはいないが、馬券に絡めていない事も事実である。いずれも展開にあと少しの恩恵があれば馬券には絡めているようなレースが続いている。
逃げ、番手から抜け出して粘り込む競馬を得意としているので、流れるペースになると正直厳しい印象。
京都コースは秋華賞で2着と好走している期待値もあるが、ここ3戦は牝馬限定戦で全て4着である事を加味すると牡馬とのレースで初の1400mを考えると強くは推しづらい。
過去10年で前が残るレースも無くはないため、買うなら三列目か妙味が無いのであれば消しまで判断したい。
ダイヤモンドノット(牡3)55.0kg 横山武史
父ブリックスアンドモルタル(ストームバード系)母父ディープインパクト(サンデー系)
京王杯SC、ファルコンSと1400mを勝利しており現時点でベストな距離。NHKマイルCでは3番人気に推されたが5着。直線では一旦先頭に立つも交わさた形となったが、距離の問題ではなくテンションの問題と見る。さらに展開も1000m56.9秒のハイペースで消耗した中で最後は直線で緩んでいるがそれでも5着なので悲観し過ぎる内容でもない。
前走のセントウルSではスタートで躓いた事が1200のスプリント戦では致命的となり8着に敗れているが、逆に距離が短すぎたのではないかと考える。
今回得意の1400であればこの馬にとって好転する可能性も秘めており、複勝率の高い内枠なので2列目候補には入れたい1頭である。
サンダーストラック(牡3)55.0kg
父ロードカナロア(キンカメ系)母父Hinchinbrook(デインヒル系)
今年のシンザン記念では好位から脚を伸ばし重賞初制覇。その後のチャーチルダウンズC、NHKマイルCでは大敗しています。
前走の関屋記念では初の古馬との一戦で、馬場も不良馬場とこの馬にとっては条件面で厳しいレースでした。
ミニトランザット(牡4)57.0kg 西村淳也
父エピファネイア(ロベルト系)母父ゼンノロブロイ(サンデー系)
今年はダービー卿CT(中山1600m)でスズハロームに0.1秒差の4着、しらさぎS(阪神1600m)ではエルトンバローズに0.2秒差の6着、前走中京記念(中京1600m)では0.1秒差の2着と1600mの重賞レースで好走が目立ちます。
前走中京記念では後方からの追込で、4角12番手から33.1秒の上がり最速で2着と好走しており、差しからのマイル重賞で、早い上がりをコンスタントに繰り出せる能力は持っています。
1400mは初めてになるりますが、スワンSではマイルで好走する力を求められるため距離短縮は問題ないと思います。
京都コースは1着、7着、1着、8着、1着と好走凡走を繰り返していますが、展開が合えば能力は十分通用する力は持ち合わせています。
4走前の石清水S(京都1600m)では西村淳也とのコンビで勝利を収めているためここは本命で期待したいです。
ビッグシーザー(牡6)57.0kg
父ビッグアーサー(サクラバクシンオー)母父Tale of Ekati(ストームバード系)
2024年に京阪杯(京都1200m)を勝利、それ以降は馬券には絡めていません。前走セントウルS(阪神1200m)では13着、2走前のアイビスSD(新潟1000m)では4着となっており、どちらかというと1200m色の濃い馬でここでは軽視したいです。
ジョイフルニュース(牝4)55.0kg 大野拓弥
父ロードカナロア(キンカメ系)母父Fortify(ミスプロ系)
これまで8戦4勝2着4回と連対率100%の安定感を見せている。重賞初挑戦となった福島牝馬Sでは好位からの競馬で最後コガネノソラに交わされたが初の重賞にしてはまずまず。
今回は休み明けと初の関西輸送、1400mがポイントになる。約半年ぶりのレースで状態面が心配されるが1週前追い切り、最終追い切りでも状態面については良さそう。
好位から競馬を得意としており、スタートも良く位置取りには不安を残すタイプでは無いので距離短縮も問題無さそう。むしろ、マイル〜中距離を走れるスタミナはスワンSにとっては好材料。
ランフォーヴァウ(牝4)55.0kg 石川裕紀人
父ロードカナロア(キンカメ系)母父ディープインパクト(サンデー系)
デイリー杯2歳Sを勝利しているが、その後のクラシック、古馬となった今年の成績が悪い。3走前の新潟1400mの谷川岳Sでは勝利をあげているものの、前走の朱鷺Sでは16着と大敗。前走非重賞で4着以下の成績から買い目対象とはしない。
ララマセラシオン(牡5)57.0kg 横山琉人
父カリフォルニアクローム(APインディ系)母父クロフネ(ヴァイスリージェント系)
今年の阪急杯(阪神1400m)では14番人気ながら2着と穴をあけた。その後の高松宮記念では16着と大敗しているが距離は1400mが合っている印象で1400mでは4-1-1-3と複勝率66%を超える。
前走の朱鷺S(新潟1400m)では勝馬とタイム差なしの3着にもきており、中団やや後方から上りは3番目に早い33.7秒と悪くない。1走叩いての状態の上積みも期待できる。
中団から後方での競馬を得意としており、京都外回りコースでは2戦2勝と相性の良いコースで3着以内であれば可能性は十分にあり得る。
ショウナンザナドゥ(牝4)55.0kg 池添謙一
父キズナ(サンデー系)母父Pulpit(APインディ系)
一昨年のフィリーズレビュー(G2阪神1400m)を勝った後の桜花賞、NHKマイルCでは2桁順位。昨年のスワンSでは外枠からスタートし中団からの競馬、直線では伸びきれずに10着と重賞では思うような結果は出ていない。
ここ2走は逃げでパラダイスS(東京1400m)2着、朱鷺S(新潟1400m)1着と戦法がはまり好走しており、朱鷺Sではハイペースながら逃げて1着と力を見せているが、京都コースで同じような競馬をするのは容易ではない。京都コースは1-1-0-4で今回もハナに立つ可能性が高いが、フルゲートで展開が合うと思えないため買目からは外したい。


コメント